目次
ごくごく普通の日本人がアメリカで生き抜くために
私は渡米前は特に取り柄もない貯金も人生もフツーの会社員でした。
英語のレベルも日常会話程度。
そんな人間がアメリカで生きていくには・・・とにかく働くしかない!!です。” 英語 ” との共存です。
私の海外での就労経験を英語のレベルや給料も含めてひとつひとつ赤裸々に?お話していこうと思います。
私の当時の英語レベル(自己評価)
リスニング ★★(短文のみなんとなく理解出来るしょぼいレベル)
スピーキング★★(簡単な日常会話も怪しいレベル)
ライティング★★★(翻訳家になりたかったのでがんばっていた)
リーディング★★★(辞書を使えば専門書以外はまあまあ読めた)
歯科助手(フルタイム)に応募
この仕事に応募した時は歯科医院はおろか医療系できちんと働いた経験はありませんでした。
日本で休職中にちょっとだけ歯科医院の受付のバイトをした経験があるだけで医療に関する知識は限りなくゼロに近い状態でした。
【労働条件】
●年俸 約550万円 (ボーナス無し、健康保険あり)
●交通費支給あり(車通勤だったためガソリン代補助がありましたが金額は忘れました)
●土日祝休み
●9:00〜17:00(休憩1時間)
●残業はほぼ無し
この仕事を見つけた方法
今は新卒でもない限りアルバイト、転職などはほぼインターネットで探す、というのが一般的ですね。
当時アメリカでももネットでの職探しは一般的でしたが、私はこの仕事を住んでいた地域のローカル版のフリーペーパーで歯科助手募集の広告を見つけました。
なぜいきなり未経験の歯科助手に応募したか?
場所にもよりますが、英語がビジネスレベルでない限りアメリカ本土で日本人が就ける職は限られてきます。
アメリカ東海岸あたりだと日本食を提供する飲食店でのアルバイトくらいしか求人がでません。
チップももらえるし英語力がそれほど無くてもびっくりするほど稼ぐことが可能な仕事ではあります。
私はできれば正社員(フルタイム)でのキャリアが欲しかったので、まず飲食以外で可能性があるかどうか探してみよう、と思ったのです。
歯科助手の仕事は条件のところに’Japanese speakers are welcome’とあったので受けてみました。
アメリカで歯科助手として働くまで

面接前にまさかのペーパーテスト!
前触れなしでのペーパーテストには面食らいました。。
しかも歯科と医療用語を人体図、医療機器や用具に当てはめていく形式。
まじでへこみそうになる単語の羅列でした。
心臓や肺などの臓器名は大体わかりましたが、あとはほぼ分かりませんでした。
白紙で提出したくなかったのでほんと何となくこれかな〜?これっぽいな〜と言う感じで選択して終了。
続いて面接
医院長との面談でした。
もうペーパーテストがダメだったのでここは開き直りでした。
正直質問が難しくてうまく答えられませんでした。。
覚えている質問
●どの様にこの歯科医院に貢献することができるか?
●自分を動物に例えて、その理由を述べてください。
などなど・・・なんやこの質問?って思うものばかり。
もうダメ、、、
英語もろくにできない私をなぜ採用したのか聞いてみた
採用されるわけがないと思っていたので、採用と言われた時は驚きというより「何で私?」という感じでした。
私の適当な性格が勝因?
私を採用した理由については時間通りに面接に来たこととまじめすぎないところ(笑)、だそうです。
アメリカの人は時間守らないんですかね〜??
面接時にはペーパーテストがあまりに難しかったので笑いながら文句を言いました。
「医療知識のないアメリカ人だって分からないんじゃないですか?」って言ったらめちゃウケてました。
日本では面接試験にいちゃもんをつける、なんてありえないですけどね。
日本人の患者が意外に多かった
周辺に日系企業や大使館職員が暮らす住宅があったことで日本語ができるスタッフが早急に必要だったようです。
事実、通訳を伴って来院される患者さんも結構いました。
歯科助手の仕事
歯科助手とはどのような仕事はのか、資格は必要か、英語力がなくても大丈夫だったのか、など具体的に経験談を交えてお話していきたいと思います。
アメリカも日本も歯科助手は無資格で働ける?
結論から言うと日本もアメリカも歯科助手の国家試験、資格というものはありません。
ここではアメリカのことのみに触れますね。
州によっては歯科助手育成のための学校は存在していて卒業すると認定書みたいなものがもらえます。
歯科助手の仕事をする上でこの認定書が必要か否かは州により異なります。実際認定書不要という州が多いです。
すぐに歯科医院で実践的に働いて将来のキャリアにするのであれば体の仕組みや歯科医療の基礎から学べる学校に通った方が良いでしょう。
受付として募集しているところもある【要注意】
実際は助手として歯科医師の横についてアシストしたりもするのにもかかわらず、助手としてではなく受付として募集しているところも多々あるので注意が必要です。
理由は・・・
一般的に助手より受付としての募集の方が時給を低く設定しやすいためです。
実際どうだったか?英語力は足りたのか?
低レベルの英語でアメリカで歯科助手として働いてみましたが、、、大変でした、の一言。
最も、医療現場はどこで働いても大変だと思います。その分やりがいはありました。
以下が私が実際にクリニックで行っていた仕事内容です。
歯科助手の主な業務
●歯の型をとる材料を練る。
※慣れれば大丈夫です。
●治療に使う機材や薬剤を各ユニットに用意する。
※ただでさえ種類が多いのに治療によって用意するものが違うので覚えるのが大変でした。
●治療している先生の横について口腔内をバキュームで吸う。
※先生と呼吸が合わないとうまく吸えないので割と苦労しました。
●機材、材料の洗浄、滅菌
歯科医院受付業務
●翌日の予約患者に来院のリマインドの電話をする。
※最初嫌でしたが、同じ文章を言えば良いだけなのでメモっておけば大丈夫、すぐ慣れます。
●新患受付
※電話で名前が聞き取れない日々が続きました。一番苦労した業務です。
●物品・備品の補充
※医療に関するものであってもその形や色で覚えてしまえば割と楽な作業です。
英語力不足を実感
当時リスニング力とスピーキング力が低かったため、受け付け業務が大変でした。
英語で予約を受けたり、キャンセルの電話を受けたり、受付業務はストレスでしかありませんでした。
とにかく氏名、そのスペルを聞き取ることにだいぶ苦労しました。
アクセントの強いひと、英語が得意でないのに変わった名前のヒスパニック系、などなど人種が多いということも苦労を増強させる要因でした。
分からなすぎて先生に電話を代わってもらったことも何度もありました。
一方、歯科助手としての業務は意外と英語力は必要ないかも?と思いました。
【まとめ】できない、と自覚することが上達するきっかけに
歯科助手という未知、無知の世界で不慣れな英語を使って仕事をする、という今から考えると無謀だったと思います。
ただ未知、無知であるからこそ気付きが多かった職場でした。
医療用語にも少しずつ慣れ、またそこから興味が湧き、発展させていくことができました。
歯科助手としての経験が現在の翻訳業に活かされていることは言うまでもありません。
また電話応対は面と向かっての対話の数倍難しく、悔しい日々を送っていました。
そこで私が実践したことは今日聞き取れなかった発音を次回は聞き取れる様に1日1個音を覚える、ということをしていました。
思ったより効果的なので実践してみてくださいね。
最近のコメント