沖縄の方と仕事をしていると、本土から移住してきたシングルマザーにちょくちょく遭遇します。
そのシングルマザーのほとんどが沖縄でシングルになったのではなく、シングルになって沖縄に来たという方々です。
彼女達はなぜ沖縄に移住を決めたのでしょうか?
先日彼女達に話を聞く機会があったのでこの場で一部シェアしようと思います。
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実は私はずいぶん昔、3歳の子を連れて東京から沖縄に移住した経験があります。
その後アメリカ→出戻りで東京です。
私が子連れで沖縄に移住した理由は子供も私も喘息だったからです。
その時の経験なども交えてシングルマザーの沖縄移住をテーマにお話したいと思います。
目次
シングルマザーが沖縄に移住するワケ① 【仕事がある】

「沖縄は仕事があるから」と沖縄に移住したシングルマザーが口をそろえて言います。
私は沖縄在住時から今に至るまで真逆の印象を持っていたので、「沖縄は仕事がある」と聞いて正直驚きました。
彼女たちは続けて「贅沢を言わなければね」と。
しかし、それはどこにいてもそうではないでしょうか?
東京だって「家から30分以内」とか「未経験でも可」など条件をあれこれつけると合致する求人数は少なくなりますからね。
絶対数の少ない地方に行けばなおさら「贅沢」を言えば間口は狭まります。
シングルマザーが仕事があると感じる沖縄県特有の環境
本土を離れ沖縄に移住したシングルマザー達に沖縄を選んだ理由を聞くと:
「シングルマザーが働きやすい仕事と環境」と言います。
シングルマザーが働きやすい?
沖縄と言えばニュースでも給料が国内最低ランクなどと報道されることもあります。
私自身も沖縄の会社で働いた経験もあるので給料の低さを実感しています。
なのに本土から移住してきたシングルマザー達は「働きやすい」と感じているのです。
移住してきたシングルマザー達に話を聞くことで沖縄県は他にはない独特の環境が一定の「シングルマザーが働きやすい求人」の数を生んでいることに気づきました。
- 観光に関連する仕事
- 本土企業の流入
- 沖縄の特産品関連
- 医療や介護の仕事
順番に少し説明をしていきます。
観光に関する仕事
沖縄は何と言っても観光産業でうるおっている島であることは間違いありません。
私自身も翻訳や執筆のお仕事は観光客様様な部分がありますので・・
以下は観光客が沖縄に来ることにより生み出される主な仕事例です。
- 空港関係
- 旅行会社
- ホテル関係
- 特産品・お土産品の生産・販売
- 飲食業
- お酒を提供する接待業
- マッサージ業
- タクシー業
これらは単なる主な項目の羅列だけであって、ここから派生する仕事は無限にあるわけです。
例えば飲食業であれば、お店に提供する器や食材を販売する業者、内装業、おしぼり業者などなど・・・という感じです。
このように沖縄県は観光があるからこそ多くの雇用が生まれている、ということはいうまでもありません。
上記の求人例を見ても女性が活躍できそうな仕事がたくさんありますね。
本土から沖縄に移住を決めるシングルマザーはこういった職種の多さに気づいているのだと思います。
空港で働く東京から移住してきたシングルマザーは「沖縄はつぶしがきく」と言っていました。
なるほど。
確かにそうかもしれません。
職種に幅があるとつぶしがきくのです。
万が一移住後に最初についた職場が合わなくても沖縄ならすぐに別の仕事が見つかる、ということです。
他県では地方に行けば行くほど、簡単に「つぶし」がきくとは考えにくいですよね。
本土企業の流入
スーパーマーケットやコンビニだけでなく、かなりの数の本土企業が沖縄に流入しています。
本土企業の沖縄流入は膨大な数の雇用を生みます。
数年前にセブンイレブンが沖縄に来た際にはオープンの何ヶ月も前のアルバイト募集に応募が殺到しました。
旅行会社や銀行、建築会社、保険会社など企業の沖縄流入は幅広い業種に渡ります。
(株)〇〇沖縄、(株)沖縄〇〇というように沖縄とつけて資本は独立していますが、大元は本土の会社、という企業が沖縄には多いです。
本土企業は給料も高めで福利厚生が充実しているので沖縄での就職先としてはおすすめです。
IT系企業はシングルマザーにおすすめ
7−8年前にIT企業の沖縄流入がものすごい時期がありました。
その際にはバブル期を思わせる大量の地元採用が盛んな時期があり、話題になりました。
IT系やデザインの仕事の経験があるシングルマザーにとっては沖縄はとても良い移住地です。
本土からの流入IT企業だけでなく、沖縄のITベンチャー企業なども増えました。
IT系企業への就職をおすすめする理由は、何と言ってもIT系は在宅勤務ができる企業が多いということです。
- エンジニア
- プログラマー
- Webデザイナー
- フォトショップやイラストレーターが扱える方
これらの経験がある方、勉強中の方、薄くても知識のある方などは積極的に応募してみましょう。
IT系の企業は勉強中の方を積極採用しているところが多いので経験が少なくてもチャンスは大いにあります。
在宅勤務のメリット
在宅勤務はシングルマザーにとってはメリットしかないですよね?
移住してきたばかりの頃は周りに「頼みごと」をできる信頼できるひともあまりいないと思います。
- 子供と一緒に過ごせる
- 子供を託児所等に預ける必要がない
- お迎えを誰かに頼まなくて良い
この様な理由からシングルマザーにはIT系の仕事は利点が多くおすすめです。
IT系だけでなく近年は携帯会社(沖縄セルラー)などもフリーアドレス制を採用するなど積極的に在宅勤務を取り入れている会社が増えてきています。
沖縄の特産品関連
沖縄の特産品に関連する仕事はとても幅広いです。
沖縄の特産品を製造・販売に関する仕事の求人も結構多いです。
私が出会った北陸から沖縄に移住してきた30代のシングルマザーの女性は月桃を使った化粧品の会社で働いています。
とてもアットホームな会社で勤務時間に融通をきかせてくれるのでとても働きやすい、と言っていました。
沖縄の特産品を製造や販売している会社は中小企業が多いため、家族の様に接してくれるところがたくさんあります。
移住者にはちょっとした地元の方の温かさがたまらなくうれしく感じます。
別の会社ですが、事務所奥に赤ちゃんのいるアルバイトの方のためにベビーベッドを置いてある沖縄そば製造の会社を知っています。
沖縄には融通を利かせてくれる中小企業の職場は確かに多いと感じます。
融通がきく職場はやっぱりシングルマザーは働きやすいです。
こういった沖縄の特産品を製造・販売する会社は商品を観光客や本土の人向けにネット販売しているので本土の人の意見やアイデアが役に立つこともあります。
沖縄の特産品、お土産品関連の会社は沖縄に移住してきたシングルマザーの就職先としてねらいめだと感じています。
医療や介護の仕事
医療や介護の人材不足は沖縄に限ったことではありませんが、沖縄県は特に高齢者が多いため、病院や介護施設での求人は常にあります。
医療や介護はなかなかの重労働なのでシングルマザーに適した職であるかは別として、移住後すぐに安定した収入が確保できる可能性が高いという点では一考すべき職種です。
看護師などの資格があればもちろんですが、介護職や看護助手などは無資格・未経験でも働ける職種です。
移住組、地元の方に関わらずひとりでお留守番できるくらいの年齢のお子さんがいるシングルマザーは医療・介護系で多くの方が働いています。
沖縄移住前に応募できる案件もあるので興味があれば求人サイトをのぞいてみましょう。
≫ 沖縄の医療・介護関係の求人を見てみるシングルマザーが沖縄に移住するワケ② 【家賃が安い】

本土から沖縄に移住したシングルマザー達が移住理由のひとつとして家賃の安さを皆が挙げています。
子育て中、親身になってくれる人、助けてくれる人が身近にいないと「フルタイムで働けない」ということもあるかと思います。
そういった状況下では「安い家賃」は移住の第一条件という方も多いことでしょう。
結論から言うと・・・沖縄は給料も安いけど家賃も安いです。はい。
もちろん場所にもよりますが・・・
●比較的新しいワンルームが4万円台〜
●少し古めでもOKなら2部屋、3部屋で4~5万円台が普通にある
部屋が先か、仕事が先か
沖縄に移住をしたいと考えた時、住むところを先に決めるか、仕事を先に決めるべきか迷うところですが・・・
住むところを先に考えてしまいますが、仕事を決めてからの方が住むところは決めやすいです。
シングルマザーならなおさら「本格移住」は仕事を先に決めてから、を推奨します。
多くはここで語ることを控えたいと思いますが、沖縄の大家さんはフレンドリーとは言えどちらかと言うと「保守的」です。
おすすめの沖縄移住は仮移住から
沖縄は近年、ウイークリー、マンスリーマンションが結構増えてきました。
以前は例の問題になった大手くらいしかなかったのですが、今は全国チェーンを始め、地元の不動産会社が管理していたり、個人で貸していたり、と長期滞在先の選択肢が増えました。
※個人契約はトラブルのもとになるので会社を通した契約をおすすめします。
本土から移住する際はまずはそう言った週/月契約の部屋を借りる(仮移住)とその後がスムーズに進めやすいです。
仮移住することで土地勘や環境、便利さなどを知ることができます。
シングルマザーとして沖縄でより良い子育てをしていくための住環境はとても大切な要素です。
ウイークリーもマンスリーも通常の賃貸契約に比べて割高です。
そしてそのほとんどが住民票が取得できません。
そのため、数ヶ月、1年以上と長期間の利用は避けたいものです。
家賃が安いおすすめの地域
仕事先への距離や環境など人それぞれなので一概には言えませんが、同じ市内でも家賃が比較的安い地域というのは存在します。
那覇市は仕事案件も多いですが、住所に限らず家賃はどこもそれなりに高めです。
しかも近年上昇気味です。
おすすめは那覇市へ比較的近くスーパーもあり暮らしやすい、そして家賃が安い地域です。
- 宜野湾市(我如古、野嵩など国道58号線より山側)
- 浦添市パイプライン沿い
- 琉球大学周辺
これは私の主観であり、低家賃を保証するものではありません。あしからずー。
恩納村、嘉手納町なども物件数は少ないですが、家賃は安いです。恩納村、読谷村にあるホテルなどに仕事があれば居住候補地となります。
読谷村は移住者が増えたからなのか近年家賃が高くなっています。
詳しくは不動産屋さんに聞いてみてくださいね。
シングルマザーが沖縄に移住するワケ③ 【つながり】

ご存知かとは思いますが、沖縄は移住者に限らずシングルマザーが多い県です。
よってシングルマザー同士がつながりやすい地域と言えます。
友人の姉妹ともシングルマザーだったり、近所にシングルマザーが住んでいたり、と結構な割合で沖縄ではシングルマザーに遭遇します。
私が今回話を聞いたシングルマザーの皆さんもシングルマザー同士で時々飲み会をしたりしているそうです。
特に沖縄に移住したばかりの頃はひとりで不安だと思うのでこう言ったシングルマザー同士でつながれると安心ですね。
地元のコミュニティサイトや地域発行の情報誌、情報サイトなどもあります。
情報誌は沖縄県内のスーパーなどで無料で入手できます。
市役所を有効に利用しましょう
市役所はシングルマザーや移住者にとって有益で便利な情報を入手できる場所です。
特に沖縄県ではシングルマザーを対象に様々な補助や手当があるので、移住したらまず市役所に相談に行くことをおすすめします。
市役所で地域のコミュニティの情報などが手に入る場合もあります。
私は市役所で託児所、無料のヨガ教室の情報などを教えてもらい利用した経験があります。
東京では用が無い限り市役所に行きませんが笑
沖縄の市役所は情報収集と日常の暮らしで困ったら頼りにできる身近な存在と感じます。
沖縄はシングルマザーが子供を育てやすい環境

あえて言うまでもありませんが、沖縄は自然が豊かで子育てするにはとても良い環境ですね。
冒頭で触れましたが、私が子連れ移住を考えた時、子供も私も喘息があったので迷わず暖かくて空気のきれいな沖縄を移住地として選びました。
沖縄で子育てする魅力は美しい自然だけではないのです。
私が沖縄で仕事しながら子供を育てることができたのは会社や周りの方の支えがあったから、と今でも思っています。
まわりの人と一緒に子育てする沖縄
沖縄は地域の人とのつながりもとても豊かなのでシングルマザーが子育てがしやすいという声があちこちから聞こえてきます。
シングルマザーであっても、本土から移住してきた人でも、まわりのひとが気軽に声をかけてくれます。
私も沖縄に住んでいた頃、隣に住むあんまー(沖縄の方言でお母さん)に子供を見てもらっただけでなく、いつも畑の野菜やら釣った魚をいただいていました。
おかげで豊かな食生活を送ることができました^ ^
特に私の子供の場合、喘息の症状が出たりすると私に連絡する前に(笑)速攻で病院に連れて行ってくれるなど心から感謝しています。
≪前述の北陸から移住してきたシングルマザーさん談≫
彼女が仕事に出ている間、友達のお母さんが孫を見るついでだからと彼女の子供を見てくれたり、お迎えに行ってくれたり、と家族の様に接してくれているそうです。
1日中見てくれることもしょっちゅうだそうです。
もう「ついで」の域ではないですよね?
ここまでくるともはやシングルマザーという言葉が当てはまらないですね。ファミリーになっていますね。
離婚して「沖縄でがんばるぞ!」と意気込んで移住してきたけれど、いつの間にか「ひとりでがんばらなくていいんだ」という感覚になったそうですよ。
この様なまわりの人、地域の人の温かい協力はシングルマザーの子育てにはとっても大きな味方になりますね。
シングルマザーが沖縄に移住する前にやっておいた方が良いこと

シングルマザーとして沖縄移住を決断するまでどれくらいの期間があるのかによって準備できることは違ってきます。
それでも沖縄移住の前に「やっておいた方がよい」と思われることをいくつかあげておきます。
- 普通免許を取得
- 仕事の目安をつけておく
- 住む場所の目安をつけておく
普通免許は必須
沖縄はゆいレールが路線を伸ばしているとは言え、断然、車社会です。
バスも昔に比べれば割と充実してきていますが、終バスは早いし、料金も高め。
沖縄に住むならやっぱり車がないとかなり不便です。
沖縄に移住するなら普通免許は必須、と断言します。
移住前に仕事の目安をつけておく
「沖縄に移住したい」という理想ばかりが先に立ち、仕事はなんとかなるだろう、と見切り発車しない方が良いです。
「子供をちゃんと育てる」という強い気持ちをもって沖縄に移住しましょう。
今はネットで色々探せるので大体で良いので仕事の目安をつけておくべきです。
- シングルマザーであっても無理なく働けそうな職種
- シングルマザーに優しい職場環境
- 在宅勤務が可能な仕事
などなど。
沖縄はシングルマザーが多いことから求人情報にも「託児所あります」「シングルマザー歓迎」という求人もよく見かけます。
そう言ったフレーズをあえて載せている会社はシングルマザーが働きやすい職場環境であると考えられます。
また、在宅勤務ができる職種は小さい子供を持つシングルマザーには最強の仕事ですね。
在宅勤務も検索ワードに入れて探してみてください。
この様なシングルマザーが働きやすい求人を見つけたら移住前であっても積極的に問い合わせしてみましょう。
書類審査やオンライン面接を通過しておくと移住するモチベーションが上がります。
そして、移住後の仕事の目安がついていると気持ちにゆとりがでます。
実際、子持ち移住は結構ストレスになるので気持ちのゆとりはとても大切ですよー。
乾杯ワークから探さない
比較的容易に仕事が見つかる、時給が良い、などの理由から夜の接客業にとりあえず就く本土からの移住者、とりわけシングルマザーは少なくありません。
しかし、できればまずは昼の仕事から探してみましょう。
一旦夜の仕事をしてしまうと永遠のトンネルから抜け出せなくなってしまう可能性があります。
お酒もタバコも体に良くないのは当然なのですが、どうしても食事や睡眠が不規則になるため、体を壊してしまうんですよね。
沖縄に移住して夜の仕事で体を壊してしまったシングルマザーを何人も知っています。
お母さんが体を壊したら子供が本当にかわいそうなのです。
今まで述べてきた様に沖縄は意外と仕事がみつかります。
シングルマザーに優しい環境を整えている職場も他県より多いかもしれません。
乾杯ワークは最後の切り札くらいに考えておいてくださいね。
まとめ:沖縄移住準の備をしておきましょう

勢いで移住しても何とかなってしまうのが沖縄の良いところなのですが・・・
沖縄に移住すると決断したら仕事と住むところの下調べはしっかりしておきましょう。
遠方に移住するのは時間と手間がかかります。労力もかなり必要です。
小さな子供がいるシングルマザーならなおさらです。
探すポイントは「沖縄の案件に強い」賃貸情報、求人情報をチェックすることです。
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